国際ソロプチミスト(Soroptimist International)は、1921年に設立された国連の協議資格(カテゴリ1)を持つ女性による国際ボランティア奉仕組織です。日本では、1960年に日本で初めての「東京ソロプチミストクラブ」が認証され、千嘉代子日本本部会長のソロプチミズム普及にかける熱意により1976年、アメリカ連盟の日本リジョンとして認証されました。宇都宮は1972年に発足し54年目をむかえました。
現在は世界136の国と地域に約70,000人の会員が所属して活動しています。
目的(ビジョン)として、「女性と女児が、自分たちの個々の、そして女性と女児全体としての潜在能力を発揮し、憧れを実現し、世界中での力強く平和な地域社会の創出に平等な発言権を持つ。」を掲げ、使命(ミッション)として、「ソロプチミストは教育、エンパワーメント、能力提供の機会を通じて、女性と女児の生活と地位を変える。」を掲げています。
ところで、2025年6月11日に発表された世界経済フォーラムによる、グローバル・ジェンダー・ギャップ指数を目にした方もいらっしゃると思います。日本は148カ国中118位。2024年昨年と同じでした。やはり政治と経済に関する指数は低いようです。1位は16年連続、男女差のないアイスランド、日本はG7加盟国で最下位です。2025年はアジアではフィリピン(20位)やバングラデシュ(24位)が順位が高く、バングラディッシュは前年の99位から大幅に順位を上げています。
では、バングラディシュはなぜ大幅に上がったのでしょうか?
宗教上の理由や法律、偏見、慣習などからさまざまな場面で理不尽な女性差別のある国と認識していましたが、色々なプランにより、読み書きや計算ができないままに長年過ごしてきた女性や女児たちは、文字を学び、理解し、「できること」が増えるたびに喜び、自信を持つようになり、職業訓練や収入向上のためのトレーニングにより、農業や裁縫、販売のスキルを身につけ、経済的に自立した女性たちもいます。
ジェンダーや年齢に関わらず、命が守られ、あらゆる機会が等しくあれば、女性も男性と同じようにその能力を十分に発揮できるようになるのです。
バングラディシュで見るように、ソロプチミストの目標である、各人のエンパワーメントを上げることが必要だと思っています。また、国内においても同じことがいえると考えています。
SI宇都宮は2025年度に活動54年目に入りました。
2024年度に50年を迎え100名の女子高校生を支援してきました「国際ソロプチミスト宇都宮奨学会」、「善行賞」、「夢を生きる」、「夢を拓く」などの支援と活動を続け、これからも女性と女児の経済的エンパワーメントを達成するために必要な教育と訓練へのアクセスを提供する活動を続けていまいります。
第51代会長 近藤和子